仙台では、今週より急に暑くなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先週火曜日ですが、秋田において税理士の方を対象に「最近のフィリピン事情」について、話をして参りました。冒頭フィリピンに行ったことが有る方に挙手をしていただきましたが、お一人もいない状況であり、講演の後に「こんな国だとは知らなかった」などという声が多く聞かれました。
やはり多くの方の間には、「貧しくて危険な国」といったイメージや、「ジャパユキさんの国」といったイメージがまだまだ強い様に思えます。
さて現在フィリピンは現在人口約1億人を抱え、平均年齢が24歳という若者が多い国であり、特異な英語を生かした「BPO」(ビジネス・プロセス・アオトソーシング)の分野では、世界第一位の売上を記録している国です。簡単に言えば、お客様から、業務の一部を受注する業務ですが、典型的な業務としては、コールセンター業務であり、カスタマーサポートやクレーム対応などの業務を、受注しております。
マニラやセブなどの都市には、このような業務を行うオフィスが多数あり、世界各国に向けてサービスを行うために、さながら「不夜城」といった状況を呈しています。
また、対日本人向けのサービスとして最近非常に盛んなのが、短期留学型の英語学校です。語学学校については、リゾート地でもありますセブ周辺に乱立しており、最近セブに行くと、多くの日本人の若者が、数か月の語学留学に来ています。以前は韓国人の語学留学が非常に多く、日本人はそれほどでもなかったのですが、ここ1~2年で様変わりしています。
とはいえまだまだ貧富の差が大きい国であり、貧困問題についてはなかなか解決が難しい状況にあります。貧困から脱出する手段の一つとして、多くのフィリピン人が海外に働きに出かけておりますが、その数は人口の約1割の1,000万人と言われています。
あまり良い言い方ではありませんが、フィリピン人は英語を話し、手先も器用で、フレンドリーな性格でありますが、比較的安い賃金で雇用出来るために、コストパフォーマンスに優れているということで、海外でも多くの方が受け入れられているといった側面もあります。海外で働くフィリピン人をOFWと言いますが、彼らからの本国への送金が、GDPの1割を占めるというのも、有名な話であります。
なお、最近の話題としては、今年5月に新大統領のドゥテルテェ氏が就任しましたが、新大統領は超武闘派として知られており、就任前に市長を務めていたダバオ市の治安を改善するために、自警団を利用して犯罪者を抹殺するといった政策を行ってきた方です。就任早々麻薬取引に係る犯罪者を殺害した警察官に対し、昇進と報奨金5万ペソを支給するといった政策も打ち出したようですが、このような硬派の政策だけではなく、経済発展や、インフラの整備といった政策に対してどのような施策を打ち出してくるのかは、今の処未知数です。
このようなフィリピンですが、最近日系企業の進出も活発化しており、特にIT系の企業様や、不動産業(現在フィリピンのマンションは高利回りを狙える物件として、人気です。)、アパレル関係の企業様などが、活発に進出されている様です。
シンガポール、タイ、マレージアなどと比較し、渡航する方がまだまだ少ないフィリピンですが、いろいろな魅力にあふれた国でありますので、皆さんも是非一度足をお運び下さい。
ご興味がある方には、裏事情も含め、いろいろとお話することが出来ますので、ご一報下さい。